【投資本58】「全面改定 ほったらかし投資術」で気になったこと
山崎元さんと水瀬ケンイチさんの共著「全面改定 ほったらかし投資術」が発売され、インデックス投資家の間で大きな話題になっています。NISAなど最新の情報を盛り込みながら、初心者からベテランまでが参考になるインデックス投資本の決定番といえるべき内容です。8月のオフィスバトンでの2人の対談会のチケットもとれたので、実際に話を聞くのも楽しみ。
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具体的な内容については、他のブロガーさんが大勢書いているので、改めて付け加えることはしませんが、この本を読んだときに連想したのは、野球の素振りでした。プロ野球選手は素振りが基本です。スランプに陥ったときこそ、初心に帰るために何百回と素振りを行う。だから、インデックス投資をやって不安になったり、逆に慢心しそうになったときに、この本を改めて何回も読み返す。そうすれば心が落ち着くはずです。
僕自身はこの本が推奨しているやり方と違う部分もあります。外国債券は買っていますし、アクティブ投資もサテライト的に一部買っています。けれども、水瀬さんと山崎さんでも意見が違うところがあるように、ある程度経験を積めば、自分なりに応用しないと、投資が人生の楽しみになりません。ただし、インデックスの原理が書いてある本書を読めば、やはりインデックスのすごさというのがわかるわけで、投資に関心があるけれど踏み出せないひとにはぜひともおすすめしたいし、繰り返しになりますが、ベテランこそ何回も読み返すべき本といえましょう。水瀬さんから、「ウォール街のランダムウォーカー」は何度も読んでぼろぼろになっているというお話を伺いましたが、僕はそうした本のなかにこの本も付け加えたい。
水瀬さんが、執筆中に質問を募集したので、僕は、「海外ETFと国内ETFとインデックスファンド、どれが一番良いと思いますか?」と質問しました。改訂前の本ではリレー投資を打ち出されていましたが、今回はそれぞれのメリットデメリットをあげてあり、非常にわかりやすかったです。
さて、本の内容とは別に、気になったことがあります。半分本気で半分冗談ですが、6月16日の朝日新聞の広告欄で、朝日新書6月の新刊というコーナーがあり、そのなかで本書が最も大きく目立つ位置に掲載されていました。同時期に発行された「下流老人」「心の病、はじめが肝心」などの本よりも1.5倍ぐらい大きい扱い。高橋源一郎さんの「ぼくらの民主主義」とはほぼ同じスペースですが、高橋さんの写真より、山崎さんの写真のほうが大きく、目立ちます。
朝日新聞といえば、投資を目の敵にして、いわゆる、弱者の味方のふりをしている新聞。その新聞が、民主主義や生活保護、鬱病などよりも投資を大きく扱うというのはどういうことなのでしょうか。自分の建前はそれこそほったらかしにして、売れる本を全面に出していることなのでしょう。でも、かねがね思うのですが、朝日とかTBSとか自称リベラルなメディアが投資に肯定的なスタイルをしているときは、過熱感がでている一つの指標だと思うのです。朝日新聞のこの広告をみたとき、こりゃ、しばらく株価は調整するだろうなあと思いました。
もっともインデックス投資家にとっては目先の調整は関係なく、コツコツ積み立てていけばいいわけです。ボーナス時期に下がってくれたほうが個人的にはうれしいのですが、果たして、僕の朝日新聞投資法は成果がでるのでしょうか。
内容 ★★★★★
読みやすさ ★★★★★
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