資産の75%を失った思い出

 インデックス投資ナイトで、個人のリスク許容度が話題になったとき「リーマンショックで75%の損失が出たけど、そこまでいると夢見ているようで耐えられたりする」とツイートしたら驚かれました。話を盛っているわけでなく、あのときはえらい目にあった。

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 僕が投資を始めたのは1998年で日本版ビッグバンという言葉が話題になっていました。当時預貯金は600万円ほどあったのですが、250万円を外貨預金、200万円を株式・投信に振り分けました。投信はフィデリティ欧州中小型Bで、これは未だにもっています。株はフジテレビを購入しました。その後、仕事が忙しくなり、ほったらかしに。

 数年後、結婚して、転勤で以前ほど忙しくない部署につきました。夫婦とも正社員で家計が余裕があり、さらに、野村ホームトレードといってネットでも株を買えることをしり、本格的に株へ資金をつぎ込み出します。売買頻度は年に数回という緩やかなものでしたが、ITバブルがはじけたあとで安く買え、株の勉強を全然しなかったのに、時代の波にのって大もうけしました。

 2007年春には資金は1500万円以上に増えていました。その頃、FXでもうけた主婦が脱税で摘発された記事を読み、FXやれば1億は簡単だ!と誤解します。最初、少額で始めたら、1日で数十万円プラスになったのも痛かった。定期預金を解約し、600万円をFXに、900万円を株・投信につぎ込みます。(残り100万円程度は預金)

 忘れもしない07年の夏。僕はスワップが多くもらえるというのでポンド円に全力で投資していたのですが、1ポンド=250円だったのがわずかの期間で220円まで激減しました。えっと、これで500万円ぐらい溶かしました(泣)。その後、損切り、利確を繰り返して、200万円ぐらいまで戻しましたが、翌年のリーマンショックですべてパアです。

 さて、株のほうは、ソフトバンク、トヨタ、JAL、任天堂、丸紅など日本を代表する企業ばかりもっていました。さらに、北京五輪で盛り上がるだろうと、07年の春に野村中国株ファンドBも購入しました。リーマンショックで大騒ぎになっても与謝野大臣が「リーマンショックはハチに刺されたぐらいで影響は大きくない」と安心していたところ日本株も大暴落。評価額は400万円を切りました。定期は全部解約していたので、預貯金は普通預金に数十万円程度。1600万円あったのが、1年半で400万円まで財産は減ってしまったのです。いまだに政治家、メディア、アナリストのたぐいを信じないのはこのときの恨みですね。

 07年にFXで500万円が消えたときは、現実感離れしすぎて、夢をみているようでした。でも、仕事はいつも通りですし、もともと、資金が増えたのも株のおかげなので、電子ゲームのように、別世界にしか感じませんでした。給料としてのインカムは毎月入ってくるので、生活もこれまでと変わりません。たまたま単身赴任をしていたので、妻と顔を合わすこともなく、ばれずに済みました。(妻は未だに大損したことをしりません)。

 そして、その後はもう一度勉強しなおして、FXの損はFXで取り戻すとがんばったのですが、結局、うまくいかず。こちらの損害は200万円でしたが、勉強した分、自分の無力感みたいなのも大きかったです。ただ、やっぱりゲーム感覚にはかわらない。

 一方、株についてはFXで損したときに、全部売ろうかと思ったのですが、(07年夏はまだ利益はでていた)、もうかっているなら持ち続ければいいやとそのままにしていました。たまたま、JALだけは優待券目当てで持っていたところ、東京に異動して、優待の必要がなくなり、破綻前の08年に売却しました。

 その後、08年末に、ちらっと野村ホームトレードをみたところ、評価額900万円が400万円と半値以下になっていたのです。FXの損に続くダブルパンチに「見なかったことにしよう」とそのまま画面を閉じて、3年ぐらいログインしませんでした(笑)

 あくまで結果論ですが、そのときに株・投信をほったらかしにしていたのが、今になって戻ってきており、大きくプラスになっています。基本から勉強してインデックス投資に出会えるとともに、家計の棚卸しもやったことも大きい。現在は、2007年の資産が多かったときに比べて3倍以上、2008年末と比べると10倍以上に資産が膨らんでいるのですから結果オーライです。別に威張れる話ではないのですが、ギリシア危機がどうのといっても、資産運用なんて、損してもなんとかなると思っている理由を記録してみました。

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読みました。

初めまして。fx-on.comの中井と申します。

一見淡々と描きながら実は内容は波乱盤上で楽しく読ませていただきました。

また読ませていただきます。

No title

不幸自慢でも何でもありませんが、約2200万円までの含み損までありましたね、私の場合。

でも、この記事もそうですが、いろいろと含みがありますよね。
FXは怖い!とか、
放っておいたら下がっていることもある!とか、
人の言うことを鵜呑みにする怖さとか!。

でも、結局、相場がよくなったら、放っておいても上がっていたということもかな。相場が上がるときなんて、それがインデックスだろうがアクティブだろうが上がる。私は、アベノミクス以降、そう思いましたね。

Re: 読みました。

中井さんコメントありがとうございます。

FXは勝ち続ける人もいますし、僕があわなかっただけと思っています。
それも含めて今があるので、良い経験になりました。

Re: No title

煙々さんコメントありがとうございます。

2200万の含み損があっても億超えの資本になっているから立派なものです。
結局一番大事なのは相場から退場しないことだと思います。

あとは自分に適したやりかたを見つけることで、僕の場合はインデックスメインですが
アクティブも個別も少々もっているので、このまま今のやり方を積み重ねていきたいと思います。

貴重な記事ですね

すごく面白い記事です。触発されて、私も同じような内容の記事を書いてしまいました。

夢見父さんが指摘するように、資産運用なんて大らかな気持ちで続けることが大事ですよね。短期で大きく儲けようとガツガツしたり、最適解を求めてセコセコすると、案外と墓穴を掘るような気がします。

それと、この3年間、上げ相場が続いてるので、新規に投資を始める人の中には下げ相場を知らない人も増えています。でも、投資を続けていると必ず損をする場面があるということを知らせる意味でも貴重な記事だと思いました。

参考になります

こんばんは。今年から投資を始めた新米投資家です。

株価のチャートを見れば数字上は8割以上を失うことは理解できていても、実体験がないので甘く見ていました。おっしゃるとおり、現在の株価と最安値の株価を見比べて、保有資産を計算すれば9割くらいは吹き飛びますね。そこまで下がって倒産しなければ買い時でしょうか。

記事を読み、個別株(1社)を除いて保有の投資信託の維持+増額をしていこうと決意しました。分散投資は市場にやってもらった方が楽ですね。複数の会社の決算書なんて見ていて疲れます。

ある程度まとまったお金があり株式を購入したくなれば、この記事を思い出して預金と投資信託は別枠できちんと保有していることを確認します。定年退職まで40年ほどあるので、じっくり株や投資信託と付き合います。

仮に投資先の会社が倒産しても(見極めることが出来なかったという事)、積立している投資信託で老後資金を確保できれば良いと再確認しました。理屈を言えば全額を投資信託で運用してもらえば良いのでしょうが、かなり退屈なのです。

リスクを恐れず、ある程度の預金と老後の資産形成を維持しながら株式投資を楽しむことにします。貴重な体験話を聞かせて頂いてありがとうございます。

Re: 貴重な記事ですね

菟道リンタロウさんコメントありがとうございます。

資産運用の方法は人ぞれぞれで、ものすごく肉食系の人もいるでしょうけど
大部分のひとはおおらかな気持ちで長期投資が適していると思います。

ギリシアがどうなるかわかりませんが、上がり続けるという相場はありません。
下がったときにどうなるのかの参考になればうれしいです。

Re: 参考になります

AAさんコメントありがとうございます。

いつまで相場が上がるかわかりませんが、下がったときにどこまで自分で許容できるかが
投資のキモだと思います。1年で9割下がることはまず考えにくいですが、
下げ相場が何年か続くとありえないといいきれないのが投資の怖いところ。
下げ相場でももうけられればいいですけど、なかなか難しいですよね。

株がしっかりできる人は個別株で全然いいでしょうけど、手間暇とられないのは
国際分散したインデックスのよさなので、自分はそれをメインにしていきます

No title

いつも拝見しています。

下落75%。さすがに無理です(笑)

個別は私は怖くてできません。

シャープも全盛期の株価の1/10以下です。
もしその時期に購入し持っていたとするとぞっとしますね(笑)

かつてディフェンシブ株の代表格であった電力も福島原発事故以来そういってられなくなったということですね。

未来は予想できません。

おそらくインデックス投資でさえ、50%以上の下落もありうるのですが
さすがにそこまで来たら夢を見ているようだと言って済むのか分からないです。

やはり余裕資金でやることで狼狽売りしないことが一番でしょうか。

私はまだ大きな下落体験はしてませんが貴重な経験でためとなりました。

Re: No title

ニシさんコメントありがとうございます。

未来は予想はできないし、インデックス投資でも日本株だけでは1989年から
取り返せていません。だから、国際分散でリスクをおとすことは大切ですし、
高いリスク許容度を持っているとはいえ、生活防衛資金なり日本国債のような
存在も大切だと思ってます。

まあ、投資のやりかたも、許容度も人それぞれなので、正解はないでしょうけど。

痛いけど貴重な経験ですね

自分も2007~2008年のサブプライムローン問題からリーマンショックへの流れで資産を半減させました。自分はポンド円ではなくNZドル円でした・・

20代で資産を1000万以上にして有頂天になっていた当時の自分は、大損後に損した金額と同額で販売されていた中古のポルシェを見て、精神状態を平常に保つのが大変でした(笑)

それでも半分は残したのと、数年間ひたすら節制して資産をまた1000万以上に戻したころに、知人に勧められて大量に買っておいたバイオベンチャー株がアベノミクスによって爆上げし、サブプライムローン問題が表面化する前の数倍に資産が増えました。

損しても何とかなる。本当にそうですね(笑)
2013年5月以降は、増えたり減ったりの繰り返しですが、周りに退場者が出ても自分は余裕でいられるのは当時の経験のおかげだと思います。

思わず自分のことを書きたくなってしまいました。長文で申し訳ありません。

Re: 痛いけど貴重な経験ですね

みねおさんコメントありがとうございます。

ポン円もそうですが、キーウィとかオージーとか高スワップの通貨に群がって、損失した人も多いでしょうね
確かに損失分で僕も中古のポルシェは買えたなあ(笑)
みねおさんはアベノミクスでだいぶ財産を殖やしたみたいでなによりです。
中国やギリシャがごちゃごちゃして今後もショックはあるでしょうが、最後にはお互い笑えるように
なりたいですね

勉強になりました

はじめまして。
私はここ数年で知人に勧められて投資を始めた者です。
一括投資しか知らず、運よくアベノミクスの波に乗って前年まで
来ましたが、毎月分配型の投信のみに疑問を感じ、すべて売却後、
インデックスに変え、また一括投資した直後にチャイナショックに
遭遇しております。

暴落に耐えられる額と思っていましたがいざ直面すると
後悔ばかりが頭を駆け巡っています。

私も将来娘の為に・・・と少し焦っていたのだと思います。
夫に「元々あぶく銭だからいいよ」と言われても夜寝られずに
いましたが、夢見る父さんの記事を読ませて頂いて、どこまで
下がるか分かりませんが、勉強代と思うようになりました。
娘がトップの白猫ちゃんを見て「わ~かわいい!」と素直に
笑顔になっている姿にお金の事でどんよりしている母さんでは
ダメだなと痛感しています。

こつこつ投資、これから頑張ります!
突然の愚痴コメントお許しください。

Re: 勉強になりました

コメントありがとうございます。

毎月分配型に疑問を感じてインデックス投資をはじめたというのは
しっかり勉強されていることかと思います。国際分散されたインデックス
投資を行っていれば、あと何年かすればプラスになる可能性が高いと
思っていればいいでしょう。

よく言われるたとえですが、例えば
車でも住宅でも何でも買うときに、同じ品質なら安いほうがお得なのに
金融資産だけは安いと不安になるのは心理的な問題です。
上述のように国際分散されたインデックス投資ならば、世界経済の成長に
のっかることが可能です。日本株だけのインデックス投資をしているのならば
国際分散に切り替えを検討されることをオススメします。多少損失がでても、
3年以内だったら、確定申告で損益通算ができます。僕にいわれるままでなく
よくご自身で考えてみてください。

が、心配でたまらないのならば
ご自身のリスク許容度よりも高い金額を投資されているということなので
徐々に投資額を減らされてもいいかと思います。
お子様のための投資ならば、半年の結果で焦る必要はなく、
じっくりと構え、場合によっては一年くらい口座残高を確認しないとかのほうが
精神的な健康は得られるかもしれません。同じコツコツ投資仲間として
がんばっていきましょうね




ありがとうございます。

突然の書き込みにも関わらずご丁寧にお返事下さって
本当にありがとうございます。
初めての暴落にここ数か月、まともに家族と楽しく会話が
出来ていなかったので(家族の幸せが本末転倒ですね・・・)
気持ちがとても楽になりました。

先進国、国内インデックスが主で、バランスファンドは
「世界経済インデックスファンド」に投資しているので
興新国の株と債券が半分あったからか大きく下がってしまいました。

おっしゃるとおり、損切したくなる状態はリスクの取り過ぎだったの
かもしれません。。。
もっとしっかり勉強して投信に依存しないようにします!
本当にありがとうございました。

Re: ありがとうございます。

世界経済インデックスファンドは、同じ割合で投資していたとすると
過去20年で年率8.1%の成績を上げています。9年間で資産が
倍になるペースです。しかし、リーマンショックの時には
マイナス35%を記録しています。

過去20年には9.11テロ、リーマンショック、東日本大震災など
大きな事件、事故が山ほどあります。にもかかわらずこの成績ということは
世界規模の戦争とか日本や世界が壊滅するような災害が起きない限り、
10年、20年で持っていると資産が増える可能性は高いかわりに
単年度では思い切り下がる可能性があるということです。

6ヶ月のリターンはマイナス7%ですから、リーマンショックの時に比べれば
全然、下がってません。でも、繰り返しになるけど、長期になればリターンが
期待できるので、僕だったら、現在の価格をみると気になるので、ほったらかしにします。
あとは、その理屈を自分で納得できるかどうかではないでしょうか。


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Author:夢見る父さん
40過ぎの窓際サラリーマン。数学と英語は大の苦手だけど、コツコツ投資頑張ります

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