マイナス金利で不動産投資の暗雲はとれるのか
ブルームバーグが「アベノミクス下の不動産投資に急ブレーキ、「静かなバブル」崩壊の声 」という記事を掲載しています。2015年下期の不動産売買額は前年比31%減と大幅なマイナス。特に商業用不動産投資額は第4四半期に60%も減少しました。日銀がマイナス金利を導入して、REITは急反発しましたが、全体的な傾向でみると、やはり割高な気がしますけどどうなんでしょうか。
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不動産投資は海外投資家からサラリーマンの副業まで非常に広がっています。特に少子高齢化で地方の家賃が下がっても都心部なら大丈夫という見方は強く、記事によると14年の売買額は5兆円を突破していました。
しかし、みんなが大丈夫と思えば価格が押し上げられてしまいます。ブルームバーグの記事では野村證券のアナリストが「賃料の上昇がまだよわいのに、売買価格だけが先行して上昇した」と話しています。東京Aグレードオフィスビルの利回りは3・1%しかなく、2007年の水準を下回っています。単純比較はできないものの、現在東証1部の益回りが6%を超えるのを見ると、ちょっと不動産投資は割高すぎますね。
さらに、中国経済の減速から、リスク回避から円高傾向になりにくい。中国人をはじめとする外国人投資家は今後、買い手から売り手に回る可能性もあります。ニッセイ基礎研究所の不動産投資市場の景況感調査では、08年以来初めて悪化が改善を上回り、不動産価格の3割がピークを迎えたそうです。実際、TOPIX不動産指数の年初来の成績はマイナス12.6%と、TOPIXのマイナス9.5%よりさらに落ち込んでいます。
市場環境がどんなでももうけられる投資家はいますが、僕のような面倒くさがりは、こんな状況では絶対に不動産投資に手をだしてはいけないなと、強く戒めています。