サッカー・レスターの優勝はブラックスワンに




シーズン前、レスター優勝のオッズは5000対1でした。レスター優勝の可能性が5000分の1だと綿密に計算したわけでなく、決してありえないこと賭けようとする客から、ほんのわずかな賭け金を巻き上げようとしただけのことでした。
ところが、その起こりえないことが起きてしまった。10ドルかけただけでも5万ドルをもらえたわけですから、合計では、1500万ドルの支払いが生じてしまい、これはスポーツ史上最大の金額だそうです。ブックメーカーは今回の失敗で2度とこうしたオッズは出さないと明言しているそうですが、手痛い教訓になりました。
このように、決して起こらないとみんなが信じていたのに起きてしまうことをブラックスワンと呼ばれます。かつては白鳥はみんな白いと信じていたのに、黒い白鳥がみつかって、白鳥=白いが崩れ去ってしまった歴史にちなんでのこと。リーマンショックなどがまさにブラックスワンの事例でしょう。
プロのブックメイカーでも想定外のことが起きるのですから、より基盤が弱い個人にとってはなおのこと何が起きるか分かりません。リスク許容度は多めにみたほうがいいと、今回の出来事をみて実感しました。
ちなみに、来年のプレミアリーグについてですが、レスターの連覇のオッズは25対1で、今年の5000対1から大幅に改善されました。ところが、レスターの2部リーグ落ちは16対1と、ブックメイカーはそちらのほうが起こる確率が高いとみています。来年の今頃は、果たしてどのような結果になっているでしょうかね。