年金だけで暮らせないのは当たり前



 竹中平蔵氏が「みんなの介護」の年金についてのインタビューに答え、個人が自分で老後資金を用意する必要があることを訴えました。それがあちこちで批判されています。  竹中氏の日頃の言動や今回のインタビューにも賛同しない点も結構あるのですが、それでも、「100年安心だから、年金だけで暮らせないのはおかしい」と思っている人がいたならば、勘違いといえましょう。

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 竹中氏の「今65歳から全員に年金給付していたら、実は消費税を30%にしてもダメなんですよ」との発言の通り、日本人が長寿になったことで、「100年安心」でいけるかどうかは微妙になりました。僕自身も支給開始年齢の引き上げと支給額の引き下げは必要だと思います。そうなった場合、当時の政府の見通しは甘かったといえます。

 ただ、竹中氏の「自分が90歳まで生きると思ったら、90歳まで生きる分のお金を自分で貯めておかないとダメなんですよ」という発言には同意します。

 そもそも100年安心プランは公明党が2003年に「年金100年安心プラン」としてまとめ、翌年に年金制度改革関連法案として可決されました。これは「もらえる年金は現役世代の手取り収入の50%を確保」するという内容です。つまり、年金だけで暮らしたいのなら、現役時代よりも支出を大幅に減らさなければとても足りないわけです。現役時代に手取り収入の90%を支出していた人は、支出が現役時代のままなら、40%分は自前で用意しなければならないのです。公的年金だけで暮らせるとはどこにも書いていなかったのです。

 さらに、注意しなければならない点があります。すべての人が現役世代の収入の50%をもらえるのではなく、「モデル世帯が65歳の時」に限られます。モデル世帯は夫が40年間会社員で、厚生年金に加入し、平均月給が36万円。妻は専業主婦だという世帯。つまり、自営業者やフリーターなど、厚生年金に入らず、国民年金だけの人は対象外です。国民年金は満額で月64000円しかもらえません。当然、年金だけでは暮らせず、確定拠出年金など年金を増やす制度に自ら入るか、自分の金融資産を取り崩すしかないわけです。

 この点は、当時から批判されていました。例えば、赤旗は2004年5月に「“給付は50%以上を確保”はまったくのごまかし」などとの記事を掲載しています。 しかし、年金が大きな争点となった同年夏の参院選では与党の議席は変わらず、むしろ共産党が11議席も失っています。さらに、その翌年の衆院選はいわゆる郵政解散選挙で、与党は44議席も増やす圧勝でした。だから、年金だけで暮らせないのに「100年安心プラン」というのは、選挙で国民も認めた、年金制度の見通しは正しかったと、政府は批判を突っぱねるのでしょう。

 もしかすると、今後、年金制度を抜本的に見直すよう国民運動が起きるかも知れません。しかし、現段階では、老後資金の一部を自分で用意する必要があるでしょう。

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No title

> 「自分が90歳まで生きると思ったら、90歳まで生きる分のお金を自分で貯めておかないとダメなんですよ」

だったら、さっさと年金制度廃止して、今まで払った年金に利子付けて、即座に返してくれよと言いたいですね。

今現在、資産なくて年金だけで暮らしている年寄りや、年金すらなく生活保護で暮らしている年寄りを年金や税金で養っているのだから、それをさっさと止めてほしいものです。

Re: No title

コメントありがとうございます。

国民年金部分については国が半額、厚生年金部分については企業が半額だしており、その面では国民は払った年金料が
倍になって戻る仕組みになってます。(GPIFの運用によって差は出ます。また、厚生年金については企業負担がないと
給料が上がる可能性がありますがそれは企業によって違うと思います)
年金は実はお得な仕組みだということの理解が必要ではないでしょうか。

また、貧困層への社会福祉をなくすと、GDP減少による景気悪化、治安悪化などが想定され、
結局、それ以外の人にも大きなダメージが起こります。かわいそうだから社会福祉をやるだけでなく
国のためにもなっているという面もあります。

No title

自営業なのですが、人を雇うときには、社会保険料の企業負担分は始めから人件費の予算に組み入れています。例えば最初に1人500万と予算を決めてしまい、これから社会保険料の負担を引いた額を応募者に提示します。年収いくら、などというのはこれですね。ですから、企業負担分は、始めから従業員の額面給料から引かれている感じです。ですから、厚生年金を半分しか払わないで良いというのは、そこまでお得なわけでもないんです。本来もらえているはずの給料なわけですから。
それも払いたくない場合は、業務委託や賃金の低い派遣などにして、この場合は老後は生活保護で面倒見てもらって下さいというケースも多いようです。
周りの経営者を見ていると、雇う側のモラルが低下しているため、社会保障制度が成り立たなくなっているような気もします。年金を用意している人としていない人で内輪の喧嘩をしていると(どちらも結局年金があまりもらえないのは同じです)、話題をそらしたい経団連や役所の思う壺だと思われますが。

Re: No title

コメントありがとうございます。

ご指摘の通りなのですが、かっこの中に入れたとおり、もし、厚生年金の企業負担分がなかった場合、
すべて人件費に回されるかというと、正直、微妙だと思います。だから、国民年金は明らかに
国庫負担分はお得なのですが、厚生年金は企業によるというところがより正しい表現になるでしょう。

No title

> 厚生年金部分については企業が半額だしており、
企業が支払っている厚生年金は、企業にとっては社員を雇う人件費の一部です。
企業は慈善事業をやっている訳ではないので、企業が払っている厚生年金の分は社員を働かせて稼がせています。
お得でも何でもないです。
企業に半分支払わせてるのは、年金が払った金額以上に戻っていると思わるためのごまかしです。

> 年金は実はお得な仕組みだということの理解が必要ではないでしょうか。
少なくとも、国民年金の赤字分まで負担している厚生年金は大損の仕組みでしょう。

Re: No title

コメントありがとうございます。
たしかに、国民年金はお得で赤字を厚生年金から補てんしているので
厚生年金は損しているというのはその通りです。

ただ、前のコメントにも書きましたけど、もし厚生年金が
なくなったとしても、企業が厚生年金の企業負担分をそのまま人件費に
するかどうかは疑問に思っています。また、厚生年金の利回りは
会社負担分を除いた場合、プラスになっているし、個人の収支でみた場合
大損になっていないと考えています。

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Author:夢見る父さん
40過ぎの窓際サラリーマン。数学と英語は大の苦手だけど、コツコツ投資頑張ります

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