統計マジック 金融資産がない家庭が激減した




日経新聞によると、「これまでは「運用目的の預貯金」を質問していたが、今回から預貯金の総額を聞いてから運用目的の額を聞く方式に切り替えた」そうです。つまり、昨年までの金融資産保有ゼロというのは運用目的の預貯金であり、今年はそれ以外の預貯金を含めているから統計のとりかたを変えたと言うこと。
しかし、統計の連続性を考えると、なんでこの方式にやりかたを変えたのか疑問を感じます。アベノミクスを批判する野党やマスコミなどから、3割が金融資産をもたないと批判されているので、それがうざいと思ったから統計手法を変えたのではと思うのですが、うがちすぎでしょうか。
それが証拠に、マスコミをみても、「家計の金融資産、1151万円 金融広報委調べ」(日経)、「2人以上世帯の金融資産 平均1151万円」(毎日)と、平均額を淡々とつたえるもののほか、読売は「家計「思ったより苦しい」最少…共働き増え改善」という見出しにしています。朝日だけは「預貯金ゼロの世帯、単身だと5%超 日銀などが初公表」と、ゼロの世帯に注目していますが、単身で5%、2人以上世帯だと1.6%というのなら、インパクトにかけますよね。
それにしても、統計マジック恐るべしといったところでしょうか。個人的には前回までの調査と、今回の新規調査と両方を記載できなかったのかと思います。