なぜ、だれがこんな投信を




それは、野村アセットが出している「クスリのアオキホールディングス株式ファンド」です。交付目論見書によると、「原則として、クスリのアオキホールディングスの発行する普通株式のみに投資を行ないます」。えっ? クスリのアオキホールディングスは東証1部に上場されていますし、直近の株価だと1単元を70万円ちょっとで購入できるのです。
信託報酬は年1.188%。このファンドをもってると毎年これが引かれるのです。自分で株を購入したらかからないのに、わざわざ証券会社をもうけさせたいのでしょうか。そもそも、トヨタやソフトバンクといった大企業はなく、クスリのアオキホールディングスという、どちらかといえば中小型株を対象にするというのも謎。何のために設定され、だれがどのように飼うのか、僕には想像もつきません。
世の中にはいろんな金融商品があるのだとしみじみしました。選択肢が多いほど人間は迷いやすいといいますが、6000本の投信を知っているより、主要インデックスをしっているほうが、はるかに個人投資家のプラスになる気がします。