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財政出動、リチャード・クー氏の講演会

 野村証券主催の、リチャード・クー・野村総研主席研究員の講演会に参加しました。クーさんは、「バランスシート不況」の概念を打ち出した積極的な財政出動論者として知られ、麻生財務相のブレーンとして知られます。一方、浜田宏さんをはじめ、リフレ派に対しては批判を繰り返しており、竹中平蔵さんとも仲が悪い。いったいアベノミクスをどう評価するのか楽しみにしていました。

 クーさんの「バランスシート不況」とは、バブル崩壊後に企業が大幅に下落した資産を抱えてしまい、バランスシートを改善するために、新規投資をやめ、ひたすら借金返済に邁進することが不況の原因とするものです。民間が設備投資をしないため、政府・公共団体が代わりに財政支出を行う必要性があるというものです。独創的な発想のため批判も多いのですが、麻生氏の考え方に沿っているともいえます。

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 さて、クーさんは「アベノミクスは同じような状況の世界から注目を浴びている」と、欧米に出張した際の経験を紹介。アベノミクスの3本の矢のうち、今のマーケットの注目は金融緩和だが、あとの2つ財政出動と構造改革が極めて重要だとしました。過去20年、日本はゼロ金利でも民間がキャッシュを溜め込むだけで、借金返済以外にお金を使わなかったことがデフレの原因だと分析。90年から2005年まで政府支援で維持された累積GDPは2000兆円に上り、政府支援がなかった場合、GDPは90年の3分の2に縮小してしまったとの想定を出しました。

 主流の経済学者は大幅な財政出動が日本の財政赤字を莫大なものにした、と批判しますが、クーさんはバランスシート上の問題よりも、実態経済を支えるほうに意義があるとしています。前回の安倍政権については、財政出動をしなかったため、デフレ脱却ができなかったため参院選に負けており、今回は財政支出が重要だと話しました。

 浜田宏一氏が財政出動ではなく、金融緩和で解決できると打ち出していますが、「古いアメリカの経済学の考え」とバッサリ。自分の考えである、バランスシート不況は今やバーナンキ氏ら米国の経済政策にも受け入れられているそうです。バブル崩壊後のトラウマが民間の設備投資意欲を減少させているのが最大の問題として、安倍さんが投資減税などの措置を打ち出して、トラウマを解消させようとしている。民間が本格的に設備投資をして、日本経済が動き回った時に、国の大型な財政出動は必要なくなり、政府の財政再建ができる、としました。

 また、現在の日本経済は成熟しており、これから日本経済が復活するためには、新たな投資機会を作らなければならない、そのためには規制緩和、構造改革を進めなければならないと強く訴えました。いわば金融緩和の第一の矢で、トラウマなどを解消させるムードを醸成し、財政出動の第二の矢で政府から民間へ投資の主体をバトンタッチする。その後に第三の矢である成長戦略が出てくるというもので、大変納得ができました。どれも説明されればなるほど、と思えることばかりですが、従来政権は財務省中心で、マクロはわかるがミクロがわからなかった。でも安倍政権は経産省中心で、こうした成長戦略にも期待ができるとしています。

 これまでどの政権もやらなかったことを安倍政権は初めて取り組みました。そのリスクはなにかというと、麻生財務相の失言である、とされたのは、麻生さんに近いクーさんからすれば、応援の意味もあったのかも。このほか、米欧がバランスシートからみれば、まだまだ、経済復活が本格化していないとの見方を示したのも印象的でした。

 竹中さんや浜田さんと対立しているクーさんもアベノミクスを評価しているというのも、いろんな立場の人が現状を変えようとしていることが分かり、面白かったです。

 

 

 

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Author:夢見る父さん
50歳でセミリタイアしたおっさん。数学と英語は大の苦手だけど、コツコツ投資頑張ります

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