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働くってなんだろう



 働くってなんだろう、と割と最近考えています。勤労は日本国憲法の義務。体が動くうちは働かないとだめ。まじめに働く者はほめられ、働かざるものは否定される。これが普通の考え方でしょう。

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 でも歴史を振り返ると、働かないほうが優れているという考えもありました。たとえばプロテスタントがでてくるまで、キリスト教では労働は天罰でした。聖書のアダムとイブの話はキリスト教の知識がなくてもご存知の方が多いでしょうが、りんごを盗んで楽園から追放されたアダムに神は「死ぬまで額に汗してパンを得ること」を命じます。つまり、働くのは罰だったわけです。だから、中世の領主は好き勝手なことをして、もちろん、自分の領地を守るために武装したり、宮廷で官職をえることがあるにしても、実務は家来に命じていました。

 日本においても、平安貴族は国司(今の知事)とか命じられても、現地には部下を派遣して、自分たちは宴に興じていました。これは中国とかでも、竹林の七賢人が理想とされたように、特に肉体労働や下っ端の宮仕えは嫌われていました。

 しかし、洋の東西を問わず、商業の勃興で労働は善であるという考え方が広がります。産業革命以降は顕著に働かなければならないという発想が蔓延します。でも、これは上流階級が下流階級をこきつかうために、義務教育などで普及させているのではという気もします。たとえば、19世紀のスポーツ大会は、出場者は大学生、貴族、軍人などに限られ、肉体労働者は排除されていました。また、トルストイの「アンナ・カレーニナ」を読むと、自分の領地の管理人を貴族が見下していることがわかります。

 第一次大戦後、国の総力戦が必要となり、そうした考えが完全に消えていったとすれば、長井人間の歴史でたかだか100年しか、働かない=悪という考えはないわけです。もちろん、年をとって引退するというのはありました。日本では定年制があるけれど、長寿化によって定年の年齢は延長されます。1990年代半ばまで55歳定年という企業はよくありました。しかし98年に60歳未満の定年は法律で禁止されます。現在は65歳定年、やがては70歳定年というふうに日本社会は変わっていくのでしょう。

 一方で、資本主義が高度になると、経済的に自由になった層を中心に「働かないって、ワクワクしない?」という考えがでてくるわけです。同名のアーサー・ゼリンスキーの著書は今から20年ほどまえに出版されましたが、その後の社会の動きを見据えた名著です。「人はパンのみで生きるにあらず」という聖書の言葉がある通り、仕事をすることの意味を問うているわけですね。最近ではアメリカでは若い層からもFIRE「Financial Independence Retire Early」という言葉が出てきました。

 そこまでいかなくても英語までになっている「過労死するまでがんばる日本はおかしい」とか「専業主婦も労働だ」とか、多様な見方が出てきています。働くことは何なのかという決定打はなく、個々人の感覚に任されるというわけです。(続く)

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Author:夢見る父さん
50歳でセミリタイアしたおっさん。数学と英語は大の苦手だけど、コツコツ投資頑張ります

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