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国家が破産する日に投資家はどう向き合うか



 姉妹ブログの映画好きパパの鑑賞日記でも紹介していますが、韓国映画の「国家が破産する日」が、投資家として見て非常に面白い。1997年に韓国経済が破綻し、IMFに救済された史実をもとに、韓国銀行の担当者、空売りで大儲けした投資家、国家の破綻で自分の会社も破産しかけた中小企業の社長の3人の視点から描いています。

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 当時のIMF専務理事の回想によると、映画に比べてIMFは韓国に対していけいけのアメリカを押さえる立場だったそうですし、そもそも、政府と財閥の癒着があそこまで露骨でないだろうとかありますが、フィクションなのでそこらへんが気になると何もはじまりません。むしろ、投資家としてヒントになることがいくつも描かれています。

 例えば中小企業の社長はラジオで経済ニュースが流れてくると、つまらないから歌番組に変えてしまいます。一方、空売り投資家は、ラジオの人生相談で、最近、店に客がこないというリスナーからの相談が増えていることを聞き取り、ラジオ局にまで確認して景気が急激に落ちていることを見破ります。普通に暮らしているだけでも経済にアンテナをはっているかどうかでこれだけの差がですのです。

 さらに、空売り投資家は務めていた大手金融会社をやめて自分でファンドを作ります。そのときに上司から「オイルショックのときも、ブラックマンデーのときもすぐに回復した。今不景気になってもすぐ回復するよ」といわれます。しかし、歴史は繰り返すといってもまったく同じに繰り返すわけではないのです。そのことをわかっていた投資家は「難破船で一番早く逃げ出す人が一番助かる確率が高い」と言い返します。その数週間あとに取り付け騒ぎがおきて、この会社はつぶれてしまうのです。

 それをみて山一証券の逸話を思い出しました。山一証券が破綻の寸前、株価はどんどん売り込まれます。けれども、投資の専門家である山一の社員たちは、以前も日銀特融があったし、まさか倒産するわけないと必死に買い支えていたとか。プロでも冷静な判断はできないし、過去が同じようにくり返すわけでないということが理解できないのです。

 何より重要なのは、偉い人は嘘をつき、上級国民は救われるということ。この映画の主人公である韓国銀行対策チームの女性リーダーはソフトランディングで中小企業をできるだけ救おうとします。けれども財政局次官は非効率な中小企業を淘汰し、労組の力を抑えて、大企業中心の経済体制にするいいチャンスだとむしろ危機を利用します。国民に情報を伝えるべきという意見も握りつぶす一方、財閥幹部には情報をリークします。メディアもそんな政府の大本営発表を垂れ流すまま。いざというときは国もメディアも信用できないのです。

 このときのIMFの韓国への要望は人材の流動化、非正規雇用の増大、外資規制の撤廃など。ちょうど日本も橋本内閣~小泉内閣にかけて、IMFに命令されたわけでないのに、せっせと似たようなことをやっていました。その結果どうなったか。韓国も日本も貧しい者は貧しく、富める者はより富める社会になってしまいました。国もメディアも信用できないのは日本も一緒です。

 でも、一個人が社会の体制をおしとどめることなどできません。韓国銀行のリーダーも能力はすごいのに、結局何もできなかった。それだったら、権力も能力もない僕のような一個人は、社会の行方を見極めて勝ち馬に乗るしかないでしょう。

 印象的なシーンは、中小企業の社長がいよいよ倒産寸前となり、給料が遅配したときです。従業員の古株が、社長に「給料が遅れているけど大丈夫ですか」と聞き、社長は何の当てもないけれど「大丈夫」と答えます。それを聞いた従業員たちは大喜び。つまり、搾取される人もさらに下の人を搾取するというのが実情です。それまで中小企業らしく、社長と従業員たちは友達づきあいのように和気藹々とやっていました。本当に自分以外のだれも信じられないというのが世の中なのでしょう。

 今、世界的に恐慌は起きていません。もう経済がニューノーマルに変わったから恐慌は起きないなんて意見も一部の学者から出ています。しかし、将来何がおきても不思議がないということはいつの時代でも真理です。投資家として生き延びるありかたとか、いろいろ考えるきっかけになる映画でした。

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40過ぎの窓際サラリーマン。数学と英語は大の苦手だけど、コツコツ投資頑張ります

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