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【投資本13】ジョン・C・ボーグル著 米国はどこで道を誤ったのか

 バンガードの創始者である著者が、ITバブルが崩壊し、エンロンなど金融不祥事が続出する米国の経済界に怒りと改革を提案した本。しかし、その後、リーマンショックでも金融機関の腐敗はいっこうに改善されていなかったことがわかったし、日本ではいまなお、ここで批判されている数々の問題が続いていることを考えると暗澹たる思いがします。

 ボーグルは、米国の資本主義がひと握りのCEO連中(マネージャー)の手に支配され、莫大な役員報酬をささえるために違法な株価操作が横行し、本来、企業の持ち主である株主の権利がないがしろにされたと分析。「資本主義の魂を取り戻す戦い」を起こさなければならないと、熱く語ります。

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 そして、株式会社アメリカ、投資社会アメリカ、ミューチュアルファンド(投資信託)・アメリカのそれぞれの問題点をえぐり、改革案をだしています。ボーグルは共和党の支持者ですが、彼ですら規制をもとめざるを得なかったというのはそれだけ危機的な状況に陥ったということなのでしょう。投資信託の協会から裏切り者扱いされながらも、こうした発言を続けるというのは彼の意思の強さと危機感のあらわれです。

 なぜ、マネージャー資本主義になったのか。かつては、企業の株主はオーナーなり個人株主が大多数だったのが、現在では生命保険会社、年金基金、投資信託といった機関投資家が多数を占められています。しかし彼らは企業の改革については興味がなく、マネージャー連中の悪事を放任しています。こうした大株主こそ、物言う株主にならなければならない、というのがボーグルの主張です。

 特に彼の出身母体である投資信託については、ファンドそのものが、株式会社として公開されるようになったため、CEOの利益のために顧客や株主を犠牲にするようになったと糾弾する一方、個人投資家についても、そのような状況を考えず、ただ、金融機関のおすすめの、金融機関にとって有利で、購入者に不利な商品を次から次へと乗り換える勉強不足をしかっています。

 CEOの悪事という点では日本はそんなにないでしょうが、物言わない株主が企業を好き放題やらせて結果として、株主に損を与えているというのは日本は米国以上ですよね。投信やら年金基金が株主総会で反対したという話もきかないし、個人投資家の勉強不足というのも米国以下。なにしろボーグルは米国で投信の平均保有期間が4年しかない、と嘆いていましたが、日本ではその半分の2年しかないわけですから。また、日本では野村ホールディングスを野菜ホールディングスに変更する株主提案が今年も話題になっていますが、そのくらいしか話題にならないというのもちょっと悲しいですね。

 ボーグルの提言が米国でどのくらい受け入れられたかはわかりませんが、それでも、米国では有力な経済人、政治家、学者らが彼を応援しているというのに救われます。出版されたのは古いですが、今にも通用する本だといえます。

 内容    ★★★★★
 読みやすさ ★★★★
 図書館

米国はどこで道を誤ったか―資本主義の魂を取り戻すための戦い米国はどこで道を誤ったか―資本主義の魂を取り戻すための戦い
(2008/03)
ジョン・C. ボーグル

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Author:夢見る父さん
40過ぎの窓際サラリーマン。数学と英語は大の苦手だけど、コツコツ投資頑張ります

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