理論的だった日経・田村記者のセミナー

 横浜サカエ塾のセミナー「アベノミクス、それがどうした!心静かに資産を増やす運用と家計の法則」に参加しました。講師は日経新聞の田村正之編集委員。予想していたのと違って、金融理論の基礎をわかりやすく説明。これまで本では読んだことはありましたが、まともに勉強したことがなかったので非常に参考になりました。

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 田村さんは日経新聞生活情報部の編集委員だということを初めて知りました。国や日銀側の取材がメインとなる経済部や証券部と違い、個人投資家の目線に立った記事を書いておられるのは、こうした所属のおかげなのかと、一人で合点しました。理論的な話だとこちらが退屈してしまうのではと考えられたのか、自虐的なジョークを何回かいれ、聴衆を飽きさせない工夫はさすがです。

 さて、田村さんが強調されたのは3点。(1)フィッシャー方程式の理解(2)長期的な為替の動向(3)投資と投機の違い、です。

 このうち、フィッシャー方程式とは、実質金利=名目金利-期待インフレ率であるということ。要は、日本は名目金利がゼロだけど、デフレが続いているために実質金利はプラス。一方、米国はインフレのために実質金利がマイナスになっているということです。日銀は白川総裁時代は名目金利に着目していましたが、黒田総裁時代になり実質に注目するようになりました。実質金利が下がれば、貯金がどんどん目減りするわけですから、消費が増えて経済活動が活発になり、資産価格も上がる。名目金利はこれ以上下げられないので、期待インフレ率を高めることで、実質金利をマイナスにしようというのが、黒田総裁の試みでした。5月中旬までに順調にきましたが、米国の出口戦略が不透明なことや、長期金利が上昇傾向になっているため、実質金利が下がらなくなっており、株価が下がる要因になったとの説明でした。

 続いて長期的な為替の動向ですが、為替は交換レートに過ぎないので、国力がうんぬんという説はおかしく、企業物価ベースの購買力平価で考えるのが基本。この20年、日本の物価はほぼ横ばいですが、米国はなんと80%も上がっています。したがって、円高にならないと、おかしいというわけ。

 それでいくと現在1ドル=96円になりますが、目安レートはさらに0.9倍するべきだそうで、そうなると1ドル=86円が目安ということになります。これは長期的な水準で、短期ではもちろん上下にぶれがあり、例えば1995年は目安レートが130円なのに80円をつける円高になったり、逆に2007年は目安レートが100円なのに、124と円安になったりしました。ただ、だいたい目安よりも円高になる期間は3年程度だそうですから、今は円安側に振れているとみられます。そして、過去の天井圏にあてはまると100円~105円になるそう。
 
 購買力平価の考えからすると、外債に投資しても長期の成績は国内債と同じということで、1980年から2012年を比べると、日米の金利差は年平均3.3%米国の方が上ですが、為替は年平均3.3%円高になっており、成績は基本的には変わらないとされていました。このため、高金利をうたう外貨建ての商品には注意が必要とされました。

 この部分は私はまだ考え中です。今だったら日米金利差がほとんどなく、為替ヘッジのコストが低いので、為替ヘッジ付きの外債を買えば利率の分だけ収益があがるということ。それから、田村さんも説明されましたが、短期、中期では、高金利の国にお金が流れるから円安になる可能性があるためです。円安になれば、高金利の外債のほうが明らかにパフォーマンスが良い。実は20年スパンでみても、外債の方が圧倒的にパフォーマンスが良いのですね。2007年夏から昨年後半までの円高期間は日本債の方が良いのですけど。したがって、為替の動向に気をつける条件で、持つのもありかと考えています。

 基本的に為替の動向は予測できないと思っているので、円安に触れても大丈夫なように、積立対象に外債を入れるのと、スポット投資は明らかに円安に進んでいるときにするということでしょうか。後者については、もやもやと考えているだけで、まだ、実践はしていません。

 3番目の投機と投資については、FXやデイトレードのようなゼロサムのものは投機であり、行うにしても趣味の範囲にとどめることという説明でした。長期的には世界経済の拡大と株価は連動し、右肩上がりで世界経済が拡大していくのなら、国際分散投資によるドルコスト法は有効であるとおすすめされていました。

 質疑応答では、会場の吉野永之助さん(前コモンズ投信CIO)が、インフレはコントロールできないと話されていたのが印象的でした。私は、株価など予想が外れてばかりいる人でも、マスコミが取り上げるのはなぜですかと、ちょっと意地悪な質問をしました。田村さんは「外れる人も考え方のプロセスを教えてくれる」とされ、吉野さんは「時代の雰囲気を表している」と話されました。吉野さんは止まった時計でも1日2回は当たると笑っていましたが、その通りかもしれません

 終了後、所用のために懇親会に出席できなかったのが残念でした。サカエ塾、7月も日経の鈴木亮さんの話を聞きに行こうと思っています。

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No title

サカエ塾、なかなかよかったみたいですね。
長期的には世界経済の拡大と株価は連動し、右肩上がりで世界経済が拡大していくのなら、国際分散投資によるドルコスト法は有効であるという点には納得ができます。
国際分散投資こそ投資の王道ですね。

Re: No title

理論を勉強する機会はなかなかないので、よかったです。あらためて国際分散投資の意義を感じました。

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Author:夢見る父さん
40過ぎの窓際サラリーマン。数学と英語は大の苦手だけど、コツコツ投資頑張ります

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