久々にeMAXISのセミナーに参加した




おなじみ代田常務と評論家の山崎元さん、イボットソンの小松原さんの3人による放談会。3人によるイベントは2018年以来とのこと。山崎さんは食道がんで手術を受けたことを公表しており、やせた感じですが毒舌は健在でほっとしました。がんにかかったらいろんな人がいろんな話をもってきて、情報が多すぎて正しい情報を選ぶのは大変なのは投資と一緒だそう。トウシルのがん体験記は一読の価値があります。
また、運営はすべて自前ということで数人の社員のかたがカメラ、音声、配信などてきぱきやっていました。思ったよりも本格的で、これはオンラインでは分からなかったので面白かったです。
テーマは新しいNISAについて。山崎さんも「金融庁、今期はよくやった」と拡充、恒久化、簡素化を評価しました。成長投資枠については儲けようとする金融機関のロビー活動で額が大きくなったそうですが「下品な資本主義も時には役立つ」というので笑いました。
生涯投資枠が1800万円なことについて小松原さんは米株式は97年で1400倍、大体10年で2倍になっている実績から、1800万円満額になったあとさらに2倍とか利益が増えていけば、結構、大きくなると言いました。これはその通りで、特に若い人ほど有利といえましょう。代田さんも「長く続けることが重要」とアドバイスです。
つみたて枠では金融庁が認めた低コストの投信(一部ETF)だけですが、成長投資枠では株式やETFなどさまざまなものが購入されます。よく、コアサテライトといわれ年金基金のように、メインはインデックス、サテライトの部分で個別株やアクティブなんてやりかたがあるそうですが、ここでも山崎さんは「わざわざサテライトをつける必要はない。年金基金はアクティブファンドをやらないと暇になるからやっている」とここでも毒舌ぶり。成長枠でもつみたて枠同様低コストの国際分散投信をおススメしました。ただし、アクティブへの信仰へのお布施や趣味でやる分には勝手にどうぞということ。ちなみに山崎さんのポートフォリオは、楽天証券の社員として楽天株が最低単元もらえた以外はVTだけで、あとは貯金ということでした。
小松原さんは「アクティブは悪でない。ただ選ぶのが難しい」として運用哲学など5つのPを知ることが大切。個別株は社会勉強になるともいいましたが、やはりインデックスメインというのは変わりません。ただ、NISAだけでなくて自分自身のトータルの資産を考えることが大切だといわれました。
視聴者からの質問では、僕は知らなかったけどeMAXISが昨年末にテレビCMをしたそうで、コストがついて信託報酬が上がるのではとの懸念が出ているそう。代田さんは信託報酬を上げるには受益者の議決が必要なのでやらない。ファンドの利益は信託報酬×残高×時間であり、テレビCMでこれまで投資を知らなかった層にリーチするのが目的だとしました。テレビCMの費用は僕が思っていたよりも少なくて、費用対効果は十分だと個人的には思っています。
今年をどうするかとの質問に小松原さんは「お茶の間にアセットアロケーション」と、家族で投資を話題にすることを普及したいとのこと。山崎さんはそれを細くして50代こそ大事といわれました。相続が始まる前に親と親の資産について話し合わなければいけないし、子供の教育費も考えなければならない。さらに定年が迫り、退職金をどうするかについては金融機関のいうがままにならないようリテラシーが必要。50代こそ投資について正面から考えなければいけない年代とのことでした。
1時間はあっという間に終わってしまって内容は濃かったけど正直短かった。充実した時間を作ってくれた運営側に感謝しきりです。3人も話しきれないテーマがあり、さっそく次のスケジュールを調整されてました。次回はぜひもう少し長めにお願いします。