悲報 セゾン中野会長退任




中野さんは「積立王子」の愛称をもち、日本経済新聞をはじめ各種メディアで引っ張りだこ。優れた著書も多数あります。独立系ながらセゾン・グローバル・バンガードファンドを立ち上げ、日本に国際分散のインデックスファンドを根付かせた功労者の一人です。
また、ブロガーミーティングや数々のセミナーを通じて受益者とも積極的に交流をはかりました。ひふみの藤野さん、コモンズの渋澤さんと「草食投資隊」を設立して、長期積立投資の意義を訴え続けた姿勢は、金融リテラシー普及の面からも素晴らしいの一言。僕自身面識がありましたが、いつもポジティブな発言で、長期投資家を鼓舞していました。
セゾン投信がここまで大きくなったのも、中野会長が先頭に立っていたといっても過言ではないでしょう。折から資産所得倍増計画を国が打ち出し、新しいNISAなど投資環境が充実するなか、中野さんの手腕はますます発揮されるだろうと思っていました。
一方、大手投信の手数料引き下げ競争からは距離をおいており、信託報酬だけみれば同種ファンドでも割高感もでてきました。僕自身は中野さんをはじめとするセゾンの受益者重視の姿勢でこの程度のコストは許容範囲だったのですが、そうでない人も増えているのかもしれません。それでもセゾン投信の顔でしたし、今回が更迭となるとブランドイメージを大きく既存するのでは。今後のセゾン投信の行方は受益者として注目しています。
ブルームバーグの取材に中野さんは「ファンド投資家の皆さまのために誠心誠意、職務を全うしてきたことから不本意な退任だと思っている」と答えています。なぜ、中野さんが更迭されたかは不明ですが、まずはお疲れさまでした。そして僕自身の投資活動も大きな影響を受け、億り人になれたのも中野さんのお陰というところがあります。本当にありがとうございました。
ところでひふみ投信のレオスキャピタルも、このほどSBIレオスひふみに名称変更し、SBIグローバルアセット(旧モーニングスター)の朝倉哲也社長らSBIグループ幹部2人が新たに取締役に就任しました。今後、SBI色が強くなることも想定されます。独立系投信も曲がり角といったところでしょうか。僕が受益者となっている独立系投信はほかにコモンズと鎌倉がありますけど、独立系らしい尖った素晴らしい哲学を今後も続けていってほしいものです。