【投資本22】富樫倫太郎著 堂島物語1~6


 石原慎太郎さんの口癖ですが、世界で初めて先物取引を始めたのは、江戸時代の大阪・堂島のコメ相場。今から300年近く前にレバレッジをかけて、今のFXのような取引が堂々と行われていました。この本は時代小説ですが、当時から伝わる投資の金言というものもきちんと伝えております。また、主人公が成長していく青春小説でもあり、筆者の筆力もあって、あっという間に6巻を読み終えてしまいました。

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 江戸時代、関西の貧しい小作農の息子としてうまれた吉左は、継母との折り合いが悪く、16歳で大阪の米問屋山代屋に奉公に出されます。当時16歳で奉公というのはかなり遅く、年下の先輩たちからはいじめにあい、店からも奉公人ではなく下男のような扱いを受けます。しかし、生まれ持っての勤勉さと相場観をもった吉左は、店の隠居の月照の指導を受けながら、素人が行う非公認のコメ相場取引「つめかえし」で頭角を現します。

 この「つめかえし」をはじめとするコメ相場のやり方が現代とそっくり。例えば、吉左は自分の資金だけでは少ないので、得意先からお金を預かり、資金を増やしたうえ、相場に挑みます。1両から1両増やすのは大変だけど、100両を101両に増やすのは簡単だからです。現在の投資信託と考えが似ているかもしれません。

 また、チャートも自分で工夫して作ってテクニカルで勝負をする一方お、農村を回って米不足を確かめて、ファンダメンタルズの面から空売りを入れて、大勝負に乗り出したりします。本書からの引用です。

「もうはまだなり、まだはもうなりという言葉が相場の秘訣のように語られとりますけど、それは飽きない急ぐべからずということですか」
「そうだね」
「天井買わず底売らずというのと同じ意味ですか」
「どうすれば儲けられるか、どうすれば損をしないですむかとよく訊かれるから、そう答えるようにしているんだ」

 こうした投資の場面をみていると、まるで、現在の兜町を舞台にした小説といっても通用するでしょうね。物語の方もどのキャラクターもいきいきとしており、身分違いの恋あり、店をめぐる陰謀があり、当時の堂島の息吹が伝わってくるようです。文章も読みやすいので、若い人にもおすすめ。1~4巻は吉左が主人公で5、6巻はスピンオフ的な物語です。気楽に読む娯楽小説としては最適だと思います。

 内容    ★★★★★
 読みやすさ ★★★★★
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Author:夢見る父さん
40過ぎの窓際サラリーマン。数学と英語は大の苦手だけど、コツコツ投資頑張ります

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