FC2ブログ

ノーベル賞シラー教授の講演

 昨年のノーベル経済学賞を受賞したロバート・シラー教授の来日講演会「マーケットは完全でない」に行ってきました。岡田克彦関西学院大教授との対談形式ということでしたが、実際にはモデレーターの北岡智哉みずほ証券シニアエコノミストがシラー教授と岡田教授にそれぞれ質問をぶつける形でした。


 参加しました。下のボタンを励みのために押して頂ければ幸いです。

にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ

金融・投資 ブログランキングへ






 シラー教授は従来の「マーケットは完全」とする効率的市場仮説に対して、市場参加者の心理を重視して、「マーケットは必ずしも完全ではない」とする行動経済学の第一人者として知られています。バブルのメカニズムを描いた「根拠なき熱狂」はベストセラーになりました。昨年のノーベル経済学賞では、効率的市場仮説のファーマ教授も同時受賞したため、講演でもずいぶん気にしている感じで、ライバル関係がおかしかったです。

 行動経済学については、これまでも何回か紹介しましたが、シラー教授による、「かつての経済学は数式さえ理解していればよかったが、今は心理学が必要」という言葉は重みがありました。最近はニューロエコノミクスといって、脳科学によるファイナンスの理解が次のトピックスになっているそうです。また、岡田教授によると、SNSやネット掲示板のビッグデータを解析して、人々が話題にしている銘柄から、動く銘柄を割り出す手法も始まっているとのこと。あと何年かすれば、経済学や市場予想はがらっと変わってしまうかもしれません。

 さて、シラー教授はバブルの研究で知られています。バブル形成については「1つの力が働き、株が上がり、話題となる。それで儲かる人をみてさらに話題になってストーリーができ、メディアで取り上げられ、新しい時代が始まったなどといわれる」というのがパターンだそうです。内部にいる人は熱狂するため、「新しい時代」のストーリーを信じてしまうわけですね。

 ITバブルのときも、サブプライムローンも、日本の土地バブルもみんなそうでした。サブプライムバブルのとき、シラー教授がアリゾナにいったら、タクシーの運転手が、土地が儲かるという話をしだして、驚いたそうです。これは、大恐慌直前に靴磨きの少年が株の話をしたりとか、日本でもライブドアショックの直前に、中学生がライブドア株を語ったりとかいう逸話とそっくりです。しかし、バブルが膨らんでも、いつ破裂するか正確なことはシラー教授にも分かりません。従って「バブルには近づかないこと」が教訓だそうです。

 アベノミクスについては、素晴らしいプログラムと評価したものの、「これが続く保証はない」と釘を刺しました。新聞報道によると、安倍首相にあったシラー教授は、消費増税の悪影響を懸念していると訴えたそうで、本当に、こればかりは分かりません。

 最後に投資についての基本的なアドバイスがありました。(1)分散投資が重要(2)頻繁にトレードするとコスト負けする(3)手数料が高いと利益は得られない(4)1日何時間も運用に時間をあてられないのなら、運用はプロに任せ、信頼できるアドバイザーと相談すること(5)割安銘柄を買い、あとはくよくよしないこと。そして、大切なことは何が割安かミスしないことと、投資家は常識を持つこと。たとえば、日米とも長期金利がなかなか上がりませんが、実質金利がマイナスになっても国債にしがみつくというのは、常識からするとおかしいわけです。もっとリスクをとっては良いのではないかという提案でした。

 シラー教授はバリュー投資がインデックスより良いと訴えており、長期にわたって市場単位、セクター単位で割安かどうか判定できるケープ・レシオという指数を作成しています。今回、みずほ証券から(運用は新興投信)から、日本で初めて、ケープ・レシオに基づく「シラー・ケープ米欧株式戦略ファンド」が出るそうです。かなり興味のあるファンドですが、販売手数料が3.15%で、10年という期限付きなこともあり、購入は見送るつもりです。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

夢見る父さん

Author:夢見る父さん
40過ぎの窓際サラリーマン。数学と英語は大の苦手だけど、コツコツ投資頑張ります

最新記事
リンク
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR