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GPIF実務経験のない大学教授に批判

 日経新聞によると、「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用委員会の委員長に米沢康博・早大大学院教授を起用する検討に入った」そうです。これに対して、実務経験のない大学教授をトップにするとはけしからん、といった批判が出ています。

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 米沢氏は筑波大、大阪大助教授、横浜国大教授を経て現職に。著書に『株式市場の経済学:経済構造変化と株価変動』(日本経済新聞社)などがあるそうです。1984年には「日本の株式市場」でエコノミスト賞を受賞されています。銀行や証券会社でディーラー経験はないようですが、経済の専門家であることは間違いありません。

 批判論者は多くの厚生年金基金が素人によって赤字になったり、AIJなど詐欺まがいの行為にひっかかっており、これと同じような恐れがあるとしています。 

 しかし、こうした厚生年金基金で失敗する素人というのは、経済学の論文を書いた専門家ではなく、大企業やお役所の総務部長の天下りといった方々ばかり。米沢さんと同一視するのはかなり無理があります。また、GPIFの運用委員は10人おり、委員長だけが突出しておかしなことをやろうとしても、他の委員からストップをかけられるでしょう。年金基金でいえば、1兆円以上の資金を運用しているイエール大学年金基金責任者のデビッド・スウェンセン氏が著名ですが、彼も大学しか経験していないはず。

 また、金融業界出身だから安心して運用を任せられるかというと、野村證券の1兆円ファンドなんかがそうですが、国内金融機関が全力を挙げた投信運用もうまくいっていない例はごろごろしていますし、そもそもAIJなどの詐欺的行為を行ったのは金融機関出身者なわけでして、変な運用経験よりも、理論がしっかりしているほうが、よほど適任だと思うのですが、いかがでしょうかね。

 もっとも、大学の経済学の先生でも同志社大学の浜矩子先生のような、個人投資家から変な意味で人気の人もいますから、米沢氏には年金を受ける全国民のためにも、しっかりとした運用を心がけていただきたいものです。特に市場というのは、国の変な干渉を受けたらゆがんでしまいます。90年代の株価対策PKOが、結局、市場をゆがめただけだという見方が強かったこともありました。学者でしたら、理論に基づいて、余計な雑音に惑わされないことが重要といえましょう。

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50歳でセミリタイアしたおっさん。数学と英語は大の苦手だけど、コツコツ投資頑張ります

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