5年後、メディアはどう変わるか
「5年後、メディアはどう変わるのか?」というパネルディスカッションに行きました。司会は東洋経済オンラインの佐々木編集長で、日本IBMの山口デジタルマーケティング部長、AERAの浜田編集長、ヤフーの友澤マーケティングイノベーション室長、スマートニュースの藤村執行役員と豪華な顔ぶれでした。
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これまで、テレビ局や新聞社など、巨大企業が情報を独占していたのが、ネットの登場によって、数人~数十人で、世界にささる情報を発信できるようになりました。しかし、その一方で、情報があふれかえり、個人にとって何が必要な情報かがわからないという皮肉な現状もあります。
結局、ネットで大切なのは良質のコンテンツであり、グーグルや米ヤフーが報道機関を重要視しており、ネットにあふれる無数の情報よりも、一般的にはマスメディアの情報のほうが、まだ信頼できるのが現状だそう。面白かったのが、AERAに登場したITのイノベーターたちがみな大喜びして、雑誌を大量に買ったという話。AERAの住友商事特集ムックは就活生に大うけして、就職人気ランキングで史上初めて、住友商事の人気が三井物産や三菱商事を上回ったそうです。
ただ、マスメディアを含めてネットでの情報は今後も増幅されるため、その質をどう担保するかが重要な問題になってきます。編集者の役割も、これまでは自分のセンスで面白い記事を企画していたのが、これからはより読者に寄り添ったかたちの情報でなければ、ヒットが厳しくなります。
そうした情報を編集者のセンスではなく、テクノロジーで見つけられないか。ビッグデータでバズりはじめたワードをピックアップするなんていうことはすでにできているわけですから、5年後には個々人の最適化した情報がより適切に配られるメディアというのが、勝ち残るとの見方で一致していました。すでにスマートニュースやGunosyは、そうしたメディアの萌芽でしょうが、より最適化したものが強くなる。逆にいえば、メディアは何が求められているか分かるセンスと同時にテクノロジーが分かる人材が必要になるわけです。
メディア企業だけでなく、企業の広報やマーケッターと呼ばれる人もこの変化は重要なわけで、自分のセンスでこういうものをやりたい、ということよりも、「噂を即座に1000里に走らせる能力」というのが求められるわけです。この5年間でメディア業界は大きな変化を遂げるのでは、という予感が感じられました。