「老後破産報道」は消費増税のため?

 証券知識普及プロジェクト主催の「投資の日記念イベント 夜の部」に言ってきました。三菱UFJモルガンスタンレー証券の藤戸則弘さんの講演も参考になったけど、面白かったのはパネルディスカッション。資産運用アドバイザーの木村佳子さんからは「消費増税までは、老後破産の報道が山のようにでる。年金もらうために消費増税10%はやむをえないとの流れを作る」という指摘がでて、びっくりしました。先日のNHK報道についての感想はこのブログでも書きましたが、NHKだったらそういうことがあるのでしょうかね。

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 さて、藤戸さんの講演ではアメリカ経済が回復傾向であり、いわば花丸である一方、ヨーロッパは再度鈍化しており、中国もハードランディングこそは政府は避けるものの、鈍化傾向にあるとしました。新興国は以前は全体でくくれましたが、今は好調、不調の二極化が進み、インドはモディ首相のモディノミクスで絶好調とのこと。

 さて、日本ですが、まず、為替については、安倍首相、甘利担当大臣をはじめ、政府要人が急激な円安に対して歯止めをかけるような発言をしています。景況感や金利格差など中長期的には円安トレンドですが、ここから急激な円安が続くと考えにくいとのこと。また、これ以上の円安は株高につながりにくく、過去の傾向からすれば125円より円安になると、株安になる可能性があるそうです。

 続いて経済状況ですが、消費増税の影響が重石になっており、今後、値上げラッシュで実質賃金はさらにマイナスになります。1997年の増税時に比べて落ち込みが大きく、個人消費は低迷しています。企業の景況感は改善傾向にあるものの、再増税は経済へ与える悪影響が大きいとの見方でした。そんななか、注目されるのはGPIFで、ヘッジファンドなど海外投資家が注目しています。しかし、公的資金による買い支えは、一時的には株高になるものの、中長期の株価は経済・企業業績を反映するため、業績が改善しなければいつまでも株高は続かないとの見方でした。日経平均は予想EPSがあがれば、年末17000円もありうるものの、足元はボラティリティが激しく、押し目で拾っていくことが肝要だそうです。

 パネルディスカッションでは藤戸さん、木村さんに、お笑い芸人の井村俊哉さんが登場。井村さんはプロポーズをきっかけに一念発起して投資を勉強。投資での儲けが本業の100倍もあるそうで、経済への見方はうなづけるものが多かったのですが、しゃべりに木村さんに負けている気が…

 それはともかく、面白かった発言をいくつか。

藤戸 民主党時代にNISAのような長期投資家を育てることを提案したが「金持ち優遇」と却下された。

 (僕の感想)欧米のリベラル派のほうが経済をしっかり考えていますが、民主党は内部がばらばらなうえ、財務省の手先となって公約にもない消費増税を決めたことが、最大の敗因だったと思います。その証拠的な発言。

藤戸 投資の才能はだれにあるか判らない。智識がある学者だから儲かるわけでない。1990年だいはIT小型株ファンドが一番成績が良かったが、2000年のITバブル崩壊で一番損した。

 (僕の感想)どのアクティブが儲かるかは、専門家にも分からないということ。だったら、素人はインデックスで十分ですね。

・消費増税について

木村 再増税を見送ったら安倍総理のリーダーシップが見限られ株安になるのでは。体力がある今やらないとどうしようもない。痛みを享受するする大人の判断が必要。2020年の東京オリンピックまで経済が伸びるとの見方があるが、ブラジルはオリンピックの2年前の現在、すでに景気は低迷している。私が総理だったら今やる。消費増税10%、統一地方選の勝利、原発再稼動が国策。

藤戸 先送りすれば金利は0・7~0.8%に上昇し、短期では株安となり、メディアもネガティブな論調高まる。しかし、日本国際のCDSスプレッドは40bpsで、2年前の100bpsの半分以下。市場はだれも日本がギリシャになると思っていない。むしろ、この状況で再増税したら、日本経済が耐え切れない面があり、株価は大きく下げると思う。先延ばししたほうが投資家に評価され、いったんは18000円を越えるかも。安倍首相はデフレ脱却、成長をいっている。財政健全化も必要であり、どちらにするかの選択だ。

井村 個人投資家としては、上がると思っていたほうがいい。上がると思って上がらないとポジティブサプライズになる。

藤戸 消費増税のため日銀が追加緩和するとの見方もあるが、追加緩和で何ができるのかわからない。国債の7割を購入しているのを8割に上げても、むしろ流動性が低下する。ETFの買い入れを拡大しても、現在ですら、株・ETFの最大の機関投資家は日銀になっている状態。いつかは出口戦略を考えなければならないので、そのときに大量に売却しなければならなくなる。伝家の宝刀は抜くぞといって抜かないのが一番良い。また、5兆円規模の補正を組んだとしても、公共事業は人手不足と材料高騰で、今年度分もまだ完全に執行できていない。乗数効果が落ちている。第三の矢の規制改革ができるか、その象徴がTPP。11月17日に発表される7~9月期のGDP速報にすべてがかかっている。

(僕の感想)木村さんがいうように、2020年まで景気が一直線に伸びるとは思いません。それだったらなおのこと、今のうちに景気回復をしっかりさせておいたほうがいいのでは?もっとも、藤戸さんによると、政府関係者で再増税延期派は少数だそう。そうなると、井村さんのいうように、消費増税されるとかんがえていたほうが、ショックがなくていいのかもしれません。

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No title

NHKも会長や経営委員の影響で変わってきているようですが、そこまで政府側に立っているとは思えませんが

消費税8%や10%で日本経済が沈没するとしたら、ヨーロッパの付加価値税20%が当たり前はどうなのか

ましてや15%以上が必要との指摘もあるのに2%増税で不況到来とビビっているようで日本が大丈夫なのか、その方が心配

増税を望んでいるわけではないが、若い人のためにも現状レベルの年金や医療制度維持が絶対必要と考えているので、致し方ない派です

Re: No title

コメントありがとうございます。

NHKの番組制作過程が分からないので、さすがに、深読みしすぎという気もしますが、木村さんの言っていることが本当なのかどうなのか、私には分かりません。木村さんの発言に驚いたというのが正直なところです。

僕は消費増税については、上げなければいけないのは分かっているけど、経済がもう少し回復軌道にのってからでいいと思っています。例えば、消費税対策として、補正予算5兆円組まれたとすると、初年度、消費税で4兆円の税収増が見込まれていたからそれを吹き飛ばして、なお1兆円も損してしまうわけです。ブレーキとアクセルを両方踏むとしか思えません。しかも、補正予算の場合、たいていは地方の建設業者にお金がいくわけですから、それ以外の国民にはほとんど影響がないわけです。

もう一つ、社会保障費の削減もするべきですが、その議論はほとんどされていません。安倍首相は「社会保障費も含めて聖域を設けずに歳出の抑制に取り組むよう」指示していますが、省庁が提出した概算要求は総額101兆円で、社会保障の充実などを名目に要求額が膨らみ、過去最大の規模(山本洋一氏の論考)となっています。ここを手につけなければ、消費増税でも焼け石に水だと思っています。

No title

10%への増税は基本的に世界に発表している決定事項ですね
中途半端な条件をつけたから問題をこじらせているような

景気については、何をもって評価するのか
アベノミクス失敗といった報道も多いようですが、少なくとも上場企業の業績は飛躍的な伸びを見せ、日経平均も2倍になりました
日本も一時期のような高成長時代に戻る力はないわけですから、今のレベルで不況感を出してしまうと好況といえる時期が2度とないような気もします
消費増税などいつまでたっても出来ないのでは

確かに社会保障費に削減は必要かと思います
ただ、その対象となると難しい部分が多いような気がします
まあ、過大な医療費削減のためのジェネリック医薬品の必須化といったような細かなことの積み重ねは必要でしょうが

個人的には、出来るだけ現行レベルの維持をするためならば、例え消費税20%でも仕方ないと考えていますが
でも、大変ですけれども

Re: No title

再度のコメントありがとうございます。

> 10%への増税は基本的に世界に発表している決定事項ですね
> 中途半端な条件をつけたから問題をこじらせているような

世界に発表していても、間違っていれば修正したほうがいいのでは?
世界からみると、ニューヨークタイムズ、ファイナンシャルタイムズ
などの欧米紙が、この時期の消費増税(未来永劫あげないという共産党
的立場ではありません)に疑問を出しています。G20ではアメリカの
財務長官が消費増税後の日本の景気を期待はずれだと名指していっていますね。
ノーベル賞学者のクルーグマン氏にいたっては、この時期に再増税すれば
「日本は悲惨な状況になる」と言い切っています。

> 日本も一時期のような高成長時代に戻る力はないわけですから、今のレベルで不況感を出してしまうと好況といえる時期が2度とないような気もします
> 消費増税などいつまでたっても出来ないのでは

景気に最も大きな影響を与える実質GPDは2013年はプラスの2.3%でした。過去15年で2番目にいい成績(1番はリーマンの反動の2010年)です。もう一年プラスで固めてからでも良かったと思います。あるいは3%いっきにあげずに1%ずつあげたほうが良かったのでは。

> 個人的には、出来るだけ現行レベルの維持をするためならば、例え消費税20%でも仕方ないと考えていますが

僕自身、ちょっと信じられない数字ですが、伝説のトレーダーといわれた藤巻健史参院議員は年金を4分の1にするか、消費税40%にしないとハイパーインフレになると主張していますね。

藤巻氏の発言はともかく、97年の消費増税後、国全体の税収は落ちています。消費税がアップしても、不景気になって所得税や法人税が入ってこなければ、国家財政にとってマイナスということになります。なお、消費税に関する話題は、あと2回、続ける予定です。

No title

しつこくてすみませんが

景気の評価、為替の評価・・・いろいろな評価は、プラスマイナスあるわけで、なかなか一般国民には判断がつきません
そのため、テレビや新聞などマスコミの報道に左右されますね
ところが、そのマスコミ報道が、例の朝日新聞捏造記事(次元が違いますが)に見られるようにいまひとつ信用できません

よく景気や円安についてのインタビューが情報番組で報道されますが、いくらでも操作可能です
まあ、銀座を歩いてるブランド物を着込んだおばちゃんに物価が上がって大変だとか聞かされても・・・
また、年収6億円のMC(Fさん)から、年金が減るとなんて話されても信用できません
マイナス面ばかりをを強調したマスコミ報道で何か日本中が委縮させられて、消費が低迷しているようにも思います

消費税については、財政状態や社会保障費の増加から見て10%が最終とはとても考えられません(10%が最終なら延期も可かと思いますが)
とすれば、この環境で2%程度の増税に躊躇するようでは、上げる環境はもうないように思います

個人的に消費税は、非常に公平な税制だと考えています(一般的にはそうでないと評価されているようですが)
金持ちはベンツに乗り1万円のステーキを食べ、貧乏人(一般人)?は軽自動車や牛丼を食べ、消費税を払っているのかと

また、私のようなリタイヤした高齢者の多くは、年金収入中心とすれば所得税をほとんど払っていません
前回の老後破産のような方もいらっしゃいますが、日本の金融資産の多くをかかえている年齢層です
現役時代に充分な貢献をしてきたという意見もあるかもしれませんが、今を生きるうえでそれなりの負担も仕方ありません
旅行やちょっと贅沢な外食などを出来るシニア層も多いと思います
高齢者の多くは、納税する手段が消費税ぐらいでしょうか

でも、ちょっと遅すぎますね
国家の借金が1000兆円、団塊世代(22年~24年)の最終である私の世代が65歳になる時期に・・・もう手遅れなのかなとも思ってしまいます

Re: No title

> しつこくてすみませんが
いえいえ、ご意見大歓迎です。

> 景気の評価、為替の評価・・・いろいろな評価は、プラスマイナスあるわけで、なかなか一般国民には判断がつきません
> そのため、テレビや新聞などマスコミの報道に左右されますね

景気はマスコミが決めるのでなく各種指標を元に政府が判定します。GDPは重要な目安になります。その各種指標が落ち込んでいるのが問題です。

> マイナス面ばかりをを強調したマスコミ報道で何か日本中が委縮させられて、消費が低迷しているようにも思います

一部大企業を除き、給与の伸びは消費税分より低いです。実質所得が減るから消費低迷は当然かと。むしろマスコミはグルメやファッションなどあおって、消費させようとしているのでは、

> 消費税については、財政状態や社会保障費の増加から見て10%が最終とはとても考えられません(10%が最終なら延期も可かと思いますが)
> とすれば、この環境で2%程度の増税に躊躇するようでは、上げる環境はもうないように思います
>
> 個人的に消費税は、非常に公平な税制だと考えています(一般的にはそうでないと評価されているようですが)

消費税は低所得者からもとるし、景気に左右されません。従って引き上げは賛成です。ただ、やり方に問題があります。財務省やマスコミは日本悲観論を流しますが、つい7年前の小泉内閣では基礎的財政収支は大幅に改善されていました。消費税を上げなくても景気がよくなれば対応できるわけです。だから、景気が十分良くなってから段階的に引き上げるのが正解だったと思います。

>
> でも、ちょっと遅すぎますね
> 国家の借金が1000兆円、団塊世代(22年~24年)の最終である私の世代が65歳になる時期に・・・もう手遅れなのかなとも思ってしまいます

ギリシャと違って、日本の国債の大半は、国内で消化されており、新規発行の7割は日銀が購入してます。1000兆円だから、国が破綻するわけでありません

No title

長い間証券会社の研究所で勤務してきましたので、いろいろデータを見てきました。結果としての景気は確かに指標などデータで判断するにしても現実の景況となるとマスコミの影響力を無視できないように思います。マスコミから受けた多くの国民の景況感が、各種指標にも表れてくるのですが、正直なところ現状のマスコミの多くは信用できないというのが個人的な意見です。

また、各種指標での判断といっても、ひとそれぞれ基準や立場で違います。今回の増税については、その前提をはっきりさせていなにので、もめる原因になりますね。延期のための立法などコストもかかりそうです。

日本は、ギリシャとは違うのはわかりますが、借金が自然減となるわけではありません。それほど税収が増えるほどの好況が訪れるのかも疑問です。
ところが、年金など社保障費の増加は既定の事実です。
50歳代ぐらいまでは、何とかぎりぎりセーフかもしれませんが、それ以下の方の年金や医療保険制度は崩壊している可能性が高いのでは。
国民年金を支払っていない人口は、1000万人とのことですが、生活保護予備軍です。恐ろしいような現実をいくつも抱えている割にその対応を政府も国民ものんびりと何とかなるさレベルのような不思議な感じがします。

Re: No title

> また、各種指標での判断といっても、ひとそれぞれ基準や立場で違います。今回の増税については、その前提をはっきりさせていなにので、もめる原因になりますね。延期のための立法などコストもかかりそうです。
>
> 日本は、ギリシャとは違うのはわかりますが、借金が自然減となるわけではありません。それほど税収が増えるほどの好況が訪れるのかも疑問です。

好況が訪れるかというよりも、マイナス成長になって、アベノミクスが失敗といわれることが問題ではないでしょうか。この2日後のエントリーで、三菱UFJの片岡さんが指摘しているほか、第一生命の新家さんも、マイナス成長の懸念を指摘しています。これまで消費税をあげろ一本やりだったIMFも、日本の景気に配慮するという留保も出し始めました。消費税は上げなければならないのは当然ですがそれから、2013年度の所得税、地方税の上ぶれは2.6兆円と推定されます。消費税1%分に相当するわけですから、景気が本格的に稼動するまで、、せめて1年様子を見るべきではというのが僕の意見です。

> ところが、年金など社保障費の増加は既定の事実です。
> 50歳代ぐらいまでは、何とかぎりぎりセーフかもしれませんが、それ以下の方の年金や医療保険制度は崩壊している可能性が高いのでは。

現状のままではとてももたないから、崩壊させないため、支給年齢の引き上げ、給付額削減といったことが重要です。

> 国民年金を支払っていない人口は、1000万人とのことですが、生活保護予備軍です。恐ろしいような現実をいくつも抱えている割にその対応を政府も国民ものんびりと何とかなるさレベルのような不思議な感じがします。

年金制度が崩壊したら、生活保護制度もダメになるのに気づかないのでしょうか。やはり、自助努力をもっと勧めるべきでしょう。
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40過ぎの窓際サラリーマン。数学と英語は大の苦手だけど、コツコツ投資頑張ります

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